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2022年9月17日 16:22 建設中
【原村プロジェクト】コンクリート洗い出し仕上げ


原村プロジェクトは現在、RC部分の外壁の仕上げの最中です。

原村プロジェクトはRC造と木造の混構造で、RC造部分の外壁はコンクリート打放しです。コンクリート打放しと言うと、よくイメージされるのが表面を平滑に仕上げる「化粧型枠打放し」です。しかしコンクリートの見せ方はそれだけではありません。打放しと言っても仕上げの方法は色々あり、原村プロジェクトではコンクリート部分に「化粧型枠打放し」の他に「洗い出し仕上げ」と「研ぎ出し仕上げ」の三つの仕上げを用いています。私たちは木でもコンクリートでもそれ自体が持つ素材としての魅力をできるだけ引き出したいと考えています。「洗い出し仕上げ」も「研ぎ出し仕上げ」もコンクリートならではの、素敵な表情の一つです。

今日は現場で「洗い出し仕上げ」の作業に立ち会いました。洗い出しは、コンクリートが完全に硬化する前に表面部分を水で洗い流すもので、高圧洗浄機を使ったりブラシでこすったりして骨材がムラなく露出するようにします。コンクリートが柔らかすぎても硬すぎてもダメで、施工のタイミングが重要です。そして骨材をどこまで露出させるかもデザイン上とても大事です。コンクリートの変化していく表情を慎重に確認しながら、職人さんに作業していただきました。

「洗い出し仕上げ」は塗料を塗ったりタイルを貼ったりしないので、コストを抑えることができます。それでも壁表面に現れる骨材の質感が美しく、自然な仕上がりとなります。もちろんコンクリートなので丈夫です。しかし塗りやタイル貼りと比べると施工難度が高く手間もかかるため、最近はあまり採用されないようです。私たちは建築の魅力は手間暇かけた分だけ増していくものだと思います。